株式会社オロ(本社:東京都目黒区、代表取締役社⻑執行役員:川田 篤 以下、オロ)は、株式上場を目指すN-3期~N期の経営者・役員355名に対して「監査難民」「証券難民」問題に関する実態調査を実施いたしましたので、ご報告いたします。本調査は2022年7月から隔年で実施しており、前回調査(「監査難民問題2022」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000075257.html 「証券難民問題2022」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000107.000075257.html )との比較分析も行っています。
調査概要 : 「監査難民」「証券難民」問題に関する実態調査
対象エリア: 全国
対象者 : 株式上場を目指すN-3期~N期の経営者・役員355名
調査方法 : インターネットによるアンケート調査
調査期間 : 2024年6月6日~2024年6月28日
調査会社 : 株式会社ネオマーケティング
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、クレジットを記載してください。
「例:クラウドERP「ZAC」を提供する株式会社オロが実施した調査によると・・」
監査法人の検討社数について尋ねたところ、「1社」が42.0%(前回調査30.6%)、「2~3社」が41.4%(前回調査46.8%)という結果になっています。(図1)
前回調査に比べると、検討社数が「1社」のところが増えています。
監査法人の確保にどのくらいの期間がかかったか(かかっているか)を尋ねたところ、「4~6ヶ月」が最も多く、23.9%(前回調査19.8%)。続いて「2~3ヶ月」20.3%(前回調査24.0%)、「7~12ヶ月」18.0%(前回調査15.2%)という結果になりました。(図2)
監査法人の確保に困ったか(困っているか)を質問したところ、「困った(困っている)」「やや困った(やや困っている)」計36.6%という結果になりました。(図3)
前回調査では『困った』計43.2%でしたので、改善傾向がみられます。
希望した「監査法人」に断られた経験があるかを尋ねたところ
「ある」38.3%、
「ない」61.7%
という回答でした。(図4)
前回調査との比較から、監査法人の確保に改善傾向がみられるものの、希望した監査法人に断られるケースが4割程度存在するなど、「監査難民」問題はいまだ継続していると言えそうです。
主幹事証券会社の検討社数について尋ねたところ、「1社」が43.9%(前回調査28.6%)と最も多く、続いて「2~3社」が37.2%(前回調査43.0%)という回答になっています。(図5)
前回調査に比べると、検討社数が「1社」のところが増えています。
主幹事証券会社の確保にどのくらいの期間がかかったか(かかっているか)を尋ねたところ、「4~6ヶ月」が最も多く、23.1%(前回調査21.6%)。続いて「2~3ヶ月」が19.7%(前回調査21.8%)という結果になりました。(図6)
確保の期間に関しては、前回調査から大きな変化はありませんでした。
主幹事証券会社の確保に困ったか(困っているか)を聞いたところ、「困った(困っている)」「やや困った(やや困っている)」が計31.8%、「あまり困らなかった(あまり困っていない)」「困らなかった(困っていない)」が計33.5%という結果になっています。(図7)
前回調査では、『困った』計37.0%、『困らなかった』計32.0%でしたので、証券難民問題に関しても改善傾向にあると言えそうです。
希望した主幹事証券会社に断られた経験があるかを質問したところ
「ある」31.3%
「ない」68.7%
という結果でした。(図8)
断られた割合を「監査法人」「主幹事証券会社」で比較すると
希望した「監査法人」に断られた割合 38.3%
希望した「主幹事証券会社」に断られた割合 31.3%
という結果になっています。(図9)
「証券難民」「監査難民」問題ともに、前回調査と比較すると、改善傾向にあるようですが、3割から4割の会社が希望の証券会社/主幹事証券会社に断られている現状を考えると、どちらの難民問題も依然改善されていないと言えそうです。特に約4割の会社が希望する監査法人に断られていることから「監査難民」はより深刻です。
IPOを準備するにあたり、特に課題になった点/なっている点について尋ねたところ
「法務、コンプライアンスへの対応」27.0%
「月次決算の早期化」24.5%
「内部統制を担保するための、承認・チェック体制の整備」23.9%
「内部統制(J-SOX)への対応」22.8%
「IT、システム統制への対応」22.8%
という結果になっています。(図10)
「ERP・統合型基幹システム」の導入、または以前利用していたソフトからの変更(リプレイス)をしたかを質問したところ、
「導入していた/導入している/リプレイスしていた/リプレイスしている」23.9%
「導入していないが、導入が必要だと思っている」58.0%
「今後も導入の必要はないと思っている」18.0%
という結果になっています。(図11)
「ERP・統合型基幹システム」の導入、または以前利用していたソフトからの変更(リプレイス)をしていた(している)と回答した方に、「ERP・統合型基幹システム」の導入またはリプレイスは、IPO準備に効果があったかを質問したところ
「そう思う」「ややそう思う」計72.9%、
「あまりそう思わない」「そう思わない」計5.9%
という結果になっています。(図12)
【株式会社オロ クラウドソリューション事業部 マーケティンググループ長 吉井惇による総括コメント】
IPO準備企業における監査法人の確保について、2022年の調査結果に比べて「困った」と感じる企業の割合は改善が見られるものの、依然として36.6%の企業が「困った」と回答しており、「困らなかった」割合の29.3%を上回る結果となりました。
監査法人の確保に困らず、希望する監査法人を確保するための一つの要素として、内部管理体制を早期から構築し、準備期に監査に関わる検討項目を減らしておくことが挙げられます。
ERP・統合型基幹システムを導入することで、業務データの二重入力を削減し、データの整合性を担保することや、申請・承認のログを保持して統制を高めることができます。
本調査でも、ERP・統合型基幹システムの導入がIPO準備に効果的であると回答した企業は72.9%に上っており、監査難民にならないための対策としてERP導入は有用な手段の一つと言えそうです。
■クラウドERP「ZAC」に関するお問い合わせ先
株式会社オロ マーケティンググループ 担当
TEL:03-5843-0653 / Mail:zac@jp.oro.com
■報道に関するお問い合わせ先
株式会社オロ 広報担当
TEL:03-5843-0836(直通)/ Mail:info@jp.oro.com